フリーランスのための入院心得(収支編)

前回、入院についてのあれこれを書きましたが、入院関連の全ての請求、保険の申請・入金があり、収支が出たのでまとめておきます。実際にはこの点が一番の興味ではないかと思うので。

1.前提

・保険は国民健康保険。
限度額適用認定証を申請・取得済
・生命保険は都民共済(総合保障4型医療特約

2.支出(医療費)

期間 総医療費(保険) 患者負担額(保険) 総医療費(保険/食事) 患者負担額(保険/食事) 患者負担額合計 備考
4/22-4/30 419,670円 81,627円 16,868円 5.980円 87,607円 4/23手術
5/1-5/16 440,440円 81,834円 33,736円 11,960円 93,794円 5/8再手術

合計での費用は、181,401円

国民健康保険で30%負担なので、限度額適用認定証がなかった場合は258,033円になります。もちろん後から返金されるわけですが、一時的な支払差額は+76,632円になります。

ちなみにウチの場合、限度額適用認定証の所得区分は「一般所得世帯(B)」に分類されました。詳しくはこちら

3.支出(入院セット【寝間着+フェイスタオル+バスタオル】のレンタル)

期間 単価 数量 金額 消費税 合計 備考
4/22-4/30 350円 9日 3,150円 250円 3,402円
5/1-5/16 350円 15日 5,250円 420円 5,670円 退院日分は請求なしという契約で、請求は15日分

合計での費用は、9,072円

4.収入(都民共済からの共済金)

内訳 金額 備考
総合保障型入院共済金25日 225,000円 総合保障4型(9,000円×25日)
医療特約入院一時金 20,000円 医療特約
医療特約在宅療養共済金 40,000円 医療特約(20日以上の入院で支払われる一時金)
医療特約手術共済金 50,000円 医療特約
共済金合計 335,000円 総合保障4型+医療特約で支払われる合計額

5.収支

内訳 金額 備考
支出(医療費) -181,401円
支出(入院セット) -9,072円
収入(都民共済からの共済金) +335,000円
収支 +14,4527円

実際には入院に際して事前検査(MRI、心電図、呼吸器検査、X線等)で17,000円弱、入院期間中の冷蔵庫使用料(24h200円×25日=5,000円)、共済金申請のための病院での「手術・放射線照射診療報酬点数確認書」の発行依頼(2.160円)、飲み物など必要なモノを買ってきてもらったりでいくらか出費がありますが、それでも共済金で賄えました。

ちなみに共済金申請の書類を送付(普通郵便でポストに投函)してから、共済金が振り込まれるまで3日でした。共済すげえ(笑)。

まだ若干通院が残っていますが、順調に回復しているので、当面病院のお世話にならないように気をつけたいものです。この記事がいざという時のための参考になれば幸いです。

フリーランスのための入院心得

訳あって、4月の後半から5月半ばにかけて、入院しました。生命の危険に関わるような大事ではないのですが、外科手術を伴うため一週間程度の見込みで入院しました。が、いろいろと予想外の展開で結局延べ25日も入院することに・・・。

基本的にここは技術ブログなんですが、生まれてこの方初めての入院でいろいろ知らないことも多かったので、誰かのお役に立てばとまとめを書いてみます。私と同じフリーランスの立場の人にとっては、特に金銭的なことは気がかりだと思いますし(有給休暇とかないし)、親やパートナー、子供の入院などで自分が手続きなどしないといけないこともあり得ると思うので。

今回は・・・

・予定(計画)された入院である。
・入院先は、某国立大学の付属病院。
・保険は国民健康保険。

という前提に基づいた体験談です。病院や加入保険によって多少の違いがあるかもです。

1.入院するには保証金が必要。

これは全然知りませんでした(笑)。昔、コドモが緊急入院したことがあるのですが、その時には払った記憶がないんだけど・・・。

※妻から「文京区は中学生までは医療費無料なので、差額ベッド代しか払ってない」との指摘を受けました。そういやそうだった。

私が入院した病院では・・・

a.クレジットカードによる入院費用支払い保証書
b.入院預かり金の支払い

のどちらかを選択するようになっていました。

a.の場合は、入院申込書・保証書と一緒にクレジットカードを提示すると預かり金は要りません。使えるカードを持っているという事実が担保になるわけです。

b.の場合は、預かり金の支払いと入院申込書・保証書に「連帯保証人」の記載が必要になります。ちなみに診療内容によって保証金の額は異なります。私の場合は「保険診療」で、預かり金は100,000円でした。

私はa.を選択しました。お金の用意も不要だし、連帯保証人も必要ないので、手続きもカンタンです。

※ a.の場合、クレジットカードの提示はあくまで支払能力があることの証明という意味合いで、支払方法は現金、クレジットカード(提示カードでも別のカードでも)のどちらでも、支払時に選択できます。

2.限度額適用認定証

健康保険に加入していれば、医療費が高額になった際に自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。ただしこれは「あとから申請して払い戻しを受ける」制度なので、まず入院費用を全額払う必要があります。これは一時的とはいえ、結構な負担になります。

※高額療養費制度の自己負担限度額は、収入によって異なります。また平成27年1月診療分から自己負担限度額が変更されたようです。詳しくはこちら

病院から渡された入院についての書類に書いてあったのですが、「限度額適用認定証」というものがあって、これを保険証と併せて医療機関等の窓口に提示すると、1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額までになります。但し入院手続き時に提示が必要なので、入院までに市区町村役所に申請してもらっておく必要があります。私が行ったときは、PDFをダウンロードした書類を用意しておいて、その場で発行してくれました。参考までに文京区の情報を貼っておきます。

【参考】文京区 限度額適用認定証について

※ちなみにこの「限度額適用認定証」、有効期間中は常に保険証と一緒に提示する必要があるそうです。また毎年8月更新(つまり有効期限が7月末)なので、7月〜8月を跨ぐ場合には注意が必要です(継続の場合は必ず7月中に適用証の交付申請が必要です)。

3.入院費は月単位で支払う

これも全然気づいてなかったのですが、入院中に自分のベッドまで事務の方が来て請求書渡されました(笑)。入院費は月単位での精算になります。つまり毎月支払うということです。また上記2.「限度額適用認定証」のところにも書いてありますが「1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額」ということなので、自己負担限度額は1ヶ月分の費用に対する限度であって、かかった費用全体に対する限度額ではないという点に注意が必要です。よって入院は二ヶ月に跨がるよりも一ヶ月で済む方が自己負担額は少なくて済むということになります。

これは意外と盲点でした。なので予め入院期間が決まっている(目安がある)場合には、1ヶ月(1日から月末まで)で収まるように計画するのが吉です。私のように長引く可能性もありますが・・・。

4.寝具とタオルなど

私の入院した病院は貸しだす業者が入っていて、寝間着+フェイスタオル+バスタオルで一日350円でした。必要に応じて一日何回取り替えても金額は同じであることと、手術前後は前開き(浴衣のような)である必要があった、また毎日の洗濯の手間を考えて、業者を利用しました。これも月毎に請求書が送られてきて振込しました。5月分は今日現在未着です。おそらく5末締めで送られてくると思われます。

5.差額ベッド代

どこのセレブだよって感じですが(笑)、入院予定を立ててもベッドが開かないと入院延期になる可能性もあるとのことで、申込時に二人部屋でも可として申し込みました。仕事も調整もした上での入院だったので、予定がズレても困るしこの程度の差額(二人部屋の差額は2.780円/日)ならまあいいかと思って。予定通りに入院する必要がある場合には考える必要があるかもしれません。

※実際は四人部屋に入れたので、差額分はかかりませんでした。ちなみにこの病院の一番高い特別室の差額ベッド代は、194,400円だそうです。広さは155平方メートル。まさにセレブ(笑)。

6.その他にかかる費用

ベッドの脇にTVと冷蔵庫。TVは有料なのは知ってたし見る気もなかったのでいいんですが、冷蔵庫も有料(笑)。デポジット付きのチャージ可能なカード式で、200円/24h。術後安静でベッドから動けなかったので、水やら飲み物などを保管するのに使いました。入院が長引くと、入れておく飲み物代も含めて意外と費用がかさみます。

7.証明書の申請

生命保険等に加入していれば、入院一日当たりいくらか保険が下りると思いますが、病院で証明書等の書類を記入してもらい、それを使って申請する必要が出てきます。よって予め保険会社から必要書類を入手して、退院前に病院に記入をお願いしておきます。費用に関する書類なので、退院が確定した時点で作成可能になるとのこと。大きな病院だと申請自体の窓口が混み合っていますが、入院中なら病棟で申請が可能なので、その方が楽です。また私の入院先では作成までに最大三週間ほどかかるとのことで、封筒、切手を用意して郵送を依頼するか、後で取りに行くことになります。

保険によって変わると思いますが、ウチは都民共済なので、参考までにリンクを貼っておきます。自分の加入している保険会社に問い合わせるといいと思います。

【参考】共済金のご請求 手続きの流れ:生命共済|東京都民共済

※今回の場合、約一週間で証明書が発行されました。費用は2,160円。

ざっとこんなところでしょうか。

入院費の支払はクレジットカードで行いました。多額の現金を持ち歩く必要がないのと、万が一の場合にはリボ等に切り替えることもできるので、いろいろ便利です。先の入院預かり金の話も含めて、使うかどうかは別にしてやはりクレジットカードは持っていた方がいいと思います。これからフリーになるつもりの人は、会社員のうちに1枚作っておきましょう(笑)。

健康に気をつけるに越したことはありませんが、いつどんな形で入院する事態になるかわからないので、知識としてお役に立てば。